アンスリウム-i entrust to you-
【あらすじ】
季節は冬。
慈照庵の一件が影響して男性が苦手になった澪は、
訳ありの娘ばかりが通うという全寮制の女学校、
吾野学園へと転校していた。
冬期休暇は寮で過ごすという澪のため、
蛍は女学生の制服に身を包み、人里離れた件の学園を訪れる。
寮へ到着した蛍は、澪の級友である西園寺絵麻から、
裏手にある祠にまつわる伝承を聞かされた。
『―その狐はかつて、人間の男に想いを寄せていた。
―美女に化けた狐は男性と仲睦まじく暮らしていたが、
ひょんなことから妖であることが露見してしまう。
―気味が悪いと思った男は狐を家から追い出し、
人間の妻を娶り、子を授かった。
―それを見た狐は悋気に駆られて妻の腹を食い破り、
男も殺してしまったという。
―そして最後は炎に焼かれ、命を落とした。
―以来、この祠では狐をお祀りし続けている。』
ある朝、澪は寮にある級友の部屋から廊下に
血が流れ出ているのを発見する。
急いで蛍を呼びに行き部屋に入ってみると、
そこにあったのは狐の伝承と同じく、
腹を裂かれて死んでいる女学生の死体だった。
人里離れた雪深い女学校で、
澪と蛍は凄惨な事件に巻き込まれていく。
親友の想い、級友の願い、情愛と裏切り。
その座敷牢には、悋気の狐が住むと云う――